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2006年04月17日

●実録・ボクがハブに噛まれた理由(ワケ)その2

海辺のさんぽCafeをご覧の皆さん
新装開店そうそうコメントを沢山いただいて
本当にありがとうございます!

なんだか
商店街の小間物屋の親父が
新装開店の花輪をもらって感涙にむせぶ・・・・
ような気分です。
(どんな気分じゃ??)

さて、ハブのいる島、渡名喜島の
山に迷い込んでしまったtaigaですが・・・

続きをどうぞ!
・・・・・・・・・・・・・・・

薮に入った僕らは、
足元も見えない程生い茂った草木をかき分けて進んだ。
しかし、行けども行けども、道は現れない。
集落は思った以上に遠かったのだ。
もう、夕日が水平線に沈もうとしていた。

「日が沈めばハブは活動をはじめる
これ以上薮を歩くのは危ないな」

そう思った僕は引き返す事を決心する
でも、もうその決断は遅過ぎた。

なぜなら、ボク達が抜けてきた所は
斜面に細くて強いリュウキュウ竹がびっしりと生えていて
ボク達はそれを押し分けて滑り落ちるように下りてきていた。

しかし、そこを戻って登ろうとすると、
竹がオーバーハング状に覆い被さってきて
下ることはできるが登ることは不可能なのだ。


ボク達はまるで「入ったら出られない
ワナの金網に入ったネズミのような状態だった。

マズイ!
これはかなりマズイ!(汗)」

でも、もうこのまま下り続けるより他に方法はないのだ。
「とにかく、下りよう。
海岸まで下りれば暗くなっても集落へ戻れる!」

ボク達は水平線に沈む太陽と追い駆けっこでもするかのように
夢中になって薮の中を滑り降りて行った。

その頃からだろうか?
なんとなく右足が重くなってきたのだ。

ねん挫か何かをしたのかな?
最初はそう思った。
なにしろ、飛び降りるように段差を下っていたのだから。

もちろん、その時はハブに噛まれたなんて全く思わなかった。
噛まれた痛みも無かったし、蛇の姿も全く見てはいない。

もしその時に、ハブに噛まれたと知っていたら。
きっと自分はパニックに陥っていただろう。
だって、ハブに噛まれてそのまま放置すれば
良くて片足切断!悪ければ命の危険もあることを知っていたのだから。
そしてそこは誰の助けも呼べない山の中だったから。
(当時は携帯電話を持っていなかった)

しかし、とにかく、その時はハブに噛まれた痛みなど全く感じなかった。
そして、その事が後になって、ボクに「幸い」する事になる。

今にして思えば、
真実を知らない事が
良い方向へ転がっていた。

「海岸まで出れば帰れる・・海岸まで出れば・・・」
そう自分に言い聞かせながら
ボク達は必死になって薮をかき分けた。
でも太陽の沈むスピードに追いつく事はできず
とうとう日も暮れて、足元も見えないほど真っ暗になってしまった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
PICT0578.JPG
もう陽もすっかり暮れて、暗くて足元も見えない

その頃には痛みで片足も引きずるようになっていた。

「もう、無理だな。
これ以上暗い中を歩くとハブが危ないよ」
(もう、既に噛まれているのに・・・)

大きな木の下の
下草の少ない場所を見つけて
ボク達はそこでその夜は眠る事にした。

その頃には、
もう全身が怠る〜くなって来ていて
気持ちも悪くなっていた。
「どうしたんだろう、風邪でも引いたのかな?
それとも疲れが出たのだろうか?」

そして、ちょっと汚い話なのだが
急激な下痢も始まった。

今にしてみれば、ハブの毒が身体に回ったことによる拒絶反応だったのだろう。
でも、その時は自分の身に何が起きてるのか全く分からなかった。

相棒は疲れが出たのか、鼾をかいて眠りはじめた。

ボクも眠ろうとしたのだが、右足がじんじんと痛んでとても眠る事などできない。

近寄ってくるハブが怖いと思い
時々、身体の回りを小枝で叩いていた。
(だから、もう既にハブに噛まれてますって・・)

晴れ渡った夜空の
黒々とした木の枝のすき間から
上弦の三日月が見えた。

(嗚呼taigaどうなる! 次回につづく)

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コメント

やった、またまた一番乗り!
ハブって噛まれてからすぐ反応が出るわけじゃないんですねー。知らなかった。
それにしてもハブに噛まれてもなお、ハブ除けに周囲を小枝でびしびし叩くタイガさんの姿、想像できますぅぅ。
なんと言うか、ジェイソンに襲われるの分かっていながら、恐怖の館に行っちゃう若者を見ている気分。
続きが楽しみ!

patinhaさん
またまたコメントありがとうございます。
ボクの場合は特殊な例だったようです。
詳しくは最終回をお読み下さいね。

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